彫刻以前に比べて、墓石の加工技術は格段に上がり、石材店ごとの技術    格差はなくなってきています。しかし、僕の目から見て、依然として差が大きいのは「文字の彫り方」です。特に仏石に彫る「○○家之墓」などの大きな文字を見ると良く分かります。ポイントは文字の深さにあります。彫っている文字が深ければ深いほど、時間をかけて丁寧に仕事をしている証です。硬度の高い天山石や黒龍石系の石材は、深く彫るのに大変なので、石材店の取り組み方がとてもよく分かります。また、小さな文字も、文字の形や画数により、彫りの深さを変えて強弱をつけるので、石材店の技術レベルにより仕上がりがまったく違ってきます。

 

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