ご夫婦ともお元気なうちにと、寿陵(生前墓)を希望され、ご用命を請けました。一般的な和墓ではなく、デザイン性と宗教性を兼ね備えた形をご提案させていただきました。基本的に洋型なのですが、仏教花である蓮華を模ったデザインを織り込み、和の要素を持たせた”和モダン”の形です。
生前にお墓を建てることを寿陵(じゅりょう)といいます。 寿陵=生前墓は、古くから「長寿」「子孫繁栄」「家内円満」の3つの果報を招くとされてきました。 中国では古来より、生前にお墓を建てることは長寿を授かる縁起の良いこととされ、古文書にも「寿蔵」や「寿堂」などと書かれています。寿陵のことを逆修墓と呼ぶこともあります。「逆修」(ぎゃくしゅ)とは仏教用語で、生前に自分のために位牌や墓石を用意し、法事を営んで冥福を祈ることをいいます。『地蔵本願教』では逆修の功徳は計り知れないとされていますが、生前に建てる寿陵はまさにこの逆修にあたります。
工事時期 平成22年9月
工事場所 兵庫県丹波市市島町
工事条件 共同墓地
石種 高級青御影石
墓石仕様 やすらぎ型