お墓のサイズや形は地域性がとても強く、平均墓地面積1㎡以下で墓石は8寸角が主流という地域もあれば、平均墓地面積4㎡以上で墓石は12寸角以上が標準という地域もあります。国産石材と輸入石材はどう使われているのかという話になると、一般にお墓のサイズが小さな地域は国産石材、お墓のサイズが大きな地域は輸入石材が多くなっています。
お墓のサイズが大きな地域で国産石材を使おうとすると、墓石本体だけでも数百万円してしまうことになってしまい、国内の物価とも大きくかけ離れてしまいます。
一般の消費者が、よく似た石目である大島石(愛媛県今治市)とAG98(中国・福建省)、それぞれでつくった墓石を見て、一目で見分け、違いを説明できる人はいません。また、大島石よりも濃い石目の黒龍石を見て、「この石の方が高級そうだなあ」と言われる方も少なくありません。なのに価格には数十万円の差が出てきます。
実際に建てられる方の考え方は、ホント千差万別で、
「墓石の形さえあればどんな石でもいい」という人もあれば
「かなり割高にはなるけれど、やっぱり国産石材にこだわりたい」
という方もおられます。
では、実際のところどうなのかというと、やはり大島石や天山石などのいわゆる国産銘石は30年、40年経過しても風化しません。『外観が変わらない』ことは、良い石である一番の条件であり、私たちもおススメしていますし、かけられた費用なりの価値は十分にあると思います。
輸入石材の中にも、「国産ブランドのなさ」さえ気にしなければ、国産石材と遜色ない石材もありますので、石材店の説明を聞き、予算に合わせてじっくり吟味されるといいですね。
大丁場を持つ国産石材には「等級」があります。特に大島石などは、丁場や取り口によって、小売の石材店ではすべて把握できないほど、たくさんの種類があります。また、等級によってかなりの価格差があり、相当の知識と経験がないと良いモノを安く入手することは難しいと思われます。